一言で断じるなら、厚顔無恥の極み。よくもこんな動画を恥ずかしげもなく晒し続けて、平気でいられるものだ。
立花さんの態度は前党首、現事務局長 兼 会計責任者のそれではない。会議の途中で、ある質問者が問い糺したように、彼が為すべきは、大津党首のもとで、資金の流出を止め、あるいは新しく資金を調達する努力だ。
彼はこの会議で、党の役職を離れ、党から去ると宣った(政治団体 NHK党の活動は続ける)が、不誠実に過ぎる。むしろ懲戒に処すべきところだ。
まともな感性を持った人間がこの動画を見れば明らかなように、彼は四の五の言って、これまでの乱脈な党運営、経営破綻の責任を新しい党首になすり付け、「取り付け騒ぎ」を材料に若い女性を脅し、相手の無知と良心に付け込んで、守るべき責任のある者を公然と傷つけている。
少なくとも、女性の政治参加を旗印に若い代表・党首を担ぎ、育てていこうとの決定を下した前党首の取るべき態度ではない。
▶︎ 緊急会議ライブ配信
立花さんの冒頭の説明によれば、党の負債は10.4億/333人で、利息を含めた総額は13.4億。党の運営に要する経常経費は1,200万円/月程度で、年間1.4億。この水準のままなら、2028年までの6年間で8.4億。これら支出の合計が21.8億で、これに対する収入 = 2028年までの政党交付金は11.4億。
要するに、この話の前から、この党は既に経営破綻の状態に陥っていたわけだ。それが、2,400万円の資金残高しかないところに、突然3,000万円の貸金返還請求があったことで顕在化した。
そもそも、非営利の政党が高金利の借入金を返済できる理屈などない。立花さんの頭の中には返済計画など存在してないことが容易に想像できる。国債の如く、借り換えを前提に帳尻を計算していたのだろう。確かに、経常経費と利払の合計は、今後の政党交付金の支給額と一致している。
動画を見て、恐らく誰もが幾つもの素朴な疑問を抱くだろうが、今はその一つだけを指摘し、あえて深くは言及しない。立花さんは何故、これ程までに急いで、慌てて代表権の返還を求めたのか。どうして、これ程まで強硬に大津党首を追い詰めようとしたのか。その理由。
部外者として冷たい観察者の目で見れば、小さな井戸の中の蛙どうしの喧嘩のような程度の低い権力争い。しかし、偶々これを目にして、義憤を感じざるを得なかった人たちが少なからずいる。僕もそのうちの一人。
そして、後々大事になる論点。大津党首は、この会議では「印鑑を持ってくる」と、最終的な意思表示は書面で行うことを明言している。そして、この「印鑑を持ってくる」のは弁護士に相談し、しかるべき条件を整理・確認した上でのこと。
何故なら、彼女は黒川幹事長を更迭する立花さんのやり方に恐怖し、不信感を抱き続けていたのだから。
リアルタイムでこの長時間の動画を視聴し終えた僕は、大津さんが辞めなきゃいいなぁ、と。立花さんが党を離れるなら、彼女を支え、応援してくれる人たちも自然と集まるだろうに、と。そう思った。