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立花孝志について(概略)

 立花孝志(1967年・大阪府泉大津市で出生)は、精神疾患を公言している執行猶予中の犯罪者。2023年3月8日まで旧NHK党(国政政党)の代表/党首を務め、同日以後はNHK党(政治団体)の代表/党首などを務めている。


 元 NHK職員で、会社の不正経理を内部告発した後に、自身のYouTube チャネルを通じてNHKの集金人撃退活動や受信料不払運動を呼びかけ、その活動を広めていったことで、多数の地方議員を生み出し、国政政党である「N国(注1)」をつくり出した。


 その実績・実行力や身を賭して弱いものを守ろうとするなどの演出された姿から、一部のカルト的なファン(注2)は、彼を稀代の社会変革者として英雄視している。


 社会を騒がせ、話題を集めることで自身の番組へのアクセスを増やし、その収益を得る、いわゆる「迷惑系YouTuber」の草分けの一人であり、渡邊エージェンシー(注3)に所属するタレントでもある。彼の犯罪的手法は多くの識者・メディアが批判してはいるものの、真似をしようとする者が後を絶えない。


 立花は、NHK党をはじめ、ホリエモン新党(注4)などの政治団体や、立花孝志ひとり放送局株式会社(注5)、ネット選挙株式会社(注6)といった企業などの代表者、またはその実質的な支配者でもあり、国政政党を核に、複数の企業・団体を組み合わせて、合法的な形態での組織犯罪ネットワークを作り出そうとしている。また、次期衆院選・参院選を舞台として多数のYouTuber などを送り出し、「諸派党構想」と呼ばれる新たな組織形態へのメタモルフォーゼを目指している。


 統一地方選挙の真っ只中である現在、彼は政治家女子48党(党首 : 大津綾香)の乗っ取りを試み、同48党の所属議員である齋藤健一郎(注7)を代表とし、自ら党首を名乗ることで、同党の参議院会館事務所を占拠するなどの実効支配を続けており、NHK党の公認候補者などN国の党員や職員、狂信的な信者の一部(注8)が彼の言動を支持している。


 大津党首は、警察OBや弁護士などを構成メンバーとする第三者委員会を組織し、党の過去の不正な資金の流れなどに関する調査を行うと表明している。また、彼女は、自身に対する立花孝志の脅迫行為などについても提訴するものと見られる。



注記/


(注1)N国

 立花孝志が率いた旧NHK党(国政政党、現・政治家女子48党)は、幾度も党名変更を繰り返しているため、便宜的に「N国」と総称する。N国の他にも、ホリエモン新党、NHKスクランブル放送実現党、NHKが来たら内緒で録音してください党など、幾つかの政治団体が存在している。これらを含める必要があるときは「n党」と総称する。

 なお、無用な混乱を避けるため、2023年3月8日以前のN国を「旧NHK党(国政政党)」と記述し、同日以後のN国を「新NHK党(政治団体)」などと書き分ける場合がある。旧NHK党(国政政党)は2023年3月8日、政治家女子48党に名称変更され、党規約の変更とともに大津綾香が代表・党首に就任している。


(注2)カルト的なファン

立花孝志のカルト的なファンはN国信者などと呼ばれる。また、これに対応して立花が「尊師」と呼ばることがある。一部のN国信者は、立花の敵と認定した相手をプライバシーの暴露を含む様々な方法で攻撃し、いわゆるネットリンチを仕掛けることで知られている。このことに対する恐怖が彼に対する批判や被害の公表などを妨げている。YouTubeの立花孝志チャネルの登録者は 56.5万人で、Twitter のフォロワーは24.2万人。(2023.04.12. 現在)


(注3)渡邊エージェンシー

埼玉県さいたま市に所在する中小規模の芸能プロダクションで、代表者は渡邊純。政治家としては、他に上尾市議会議員の海老原直也が所属している。
https://www.site.watanabe-agency.co.jp/


(注4)ホリエモン新党

ホリエモン新党は旧NHK党の資金管理団体で、代表者が立花孝志、会計責任者は齊藤健一郎。堀江政経塾は、ホリエモン新党が運営する政経オンラインサロンであるとされ、堀江貴文をはじめ様々な著名人等がその講師役を務めている。

https://horie-juku.com/profile/horiemon-np/


(注5)立花孝志ひとり放送局株式会社

2012年9月7日に大阪府堺市を本社として設立(東京都葛飾区に移転)されたインターネット放送局で、立花孝志のYouTubeチャネルを運営している。2012年に株主を募集したが増資をせず、株主総会も開催していないなどとして、週刊文春が詐欺疑惑を報道。立花はその中で「会社の資金ではなく自身の貸付行為として処理した」と回答している。

https://antinhk.jimdofree.com/


(注6)ネット選挙株式会社

練馬区富士見台に所在する選挙の専門会社。政治家女子48党の指定を受け、選挙グッズ、選挙カー、広報・印刷物などを手掛けている。代表取締役は松田亘(N国所属の元練馬区議)。松田は2023年2月、FRIDAYデジタルに橋口奈保区議(都民ファーストの会)とのW不倫を報道されたことを受けて議員辞職した。

https://www.netsenkyo.net/


(注7)齋藤健一郎

齋藤健一郎は、ガーシーこと東谷義和議員の除名処分に伴って就任した参議院議員。その際、当選順位が齋藤よりも上位であった山本太郎、黒川敦彦(N国の元幹事長)から、山本には現金500万円、黒川には約7,800万円(130万円/月×5年間)を支払う約束で議席を買っている。


(注8)NHK党の公認候補者などN国の党員や職員、狂信的な信者の一部
N国の党員数などの実態は明らかにされていないが、立花孝志を中心に月例で開催されている定期総会(第42回)では初めて有効な議決件数の確認が行われ、20名の党員の参加が確認されている。また、あらかじめ立花が呼びかけて集めた立花の行動を支持する旨の声明文の提出者は1,000名程度(非公表)であった。



備考・メモ/ 

・NHK党の副党首は元経産省官僚、元衆議院議員の丸山穂高。丸山は2019年に日本維新の会に除名された後、N国に入党している。


・N国では、党規約により、立花孝志の娘である立花公美が臨時管理人(月額報酬20万円)であると規定されている。これは立花が死亡または重度障害等により意思の表明が行えない事態が生じた場合の措置だとされている。

・立花の愛人とされる加陽麻里布は、N党の請求書代理受領サービス(月額報酬200万円)を担当する司法書士法人永田町事務所の代表で、株式会社あさなぎコンサルティングの代表取締役も務めている。加陽は2019年にN国の公認候補として足立区議会議員選挙に出馬し当選(獲得5,548票)したが、居住要件を理由に無効とされている。また、2021年には無所属で千代田区議会議員補欠選挙に立候補したが落選(獲得4,441票)している。


・立花の秘書で、N国の経理を担当する粟飯原美佳は、n党や立花個人、関連企業、業務委託先などの組織間での資金の動きを管理している人物。大津綾香党首の要求に対し、通帳や帳簿など会計資料等の提出を拒んでいると見られる。

 彼女は立花の元交際相手で、2019年の鎌ケ谷市議選では公認候補としてN党から立候補を届け出たが、被選挙権(25歳未満)がない為、その届出が受理されなかった。このことを理由に、粟飯原は「公務員を選定する国民固有の権利」「居住、移転及び職業選択の自由」等が侵害されたとし、国を相手に裁判を起こした。粟飯原は、2020年の千葉県印西市の市長選挙に於いても立候補を試みたが、同様にその届出は受理されなかった。このことに関して、N国所属の浜田聡議員が国会で質問を行なっている。


▶︎ 質問主意書と政府答弁
https://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/syuisyo/202/syuisyo.htm



更新履歴/

・2023/04/13 「諸派党構想」に関する部分、「粟飯原美香」に関する備考/メモ、「NHK党の公認候補者などN国の党員や職員、狂信的な信者の一部」に関する注記を追加した他、文章全体に対して趣旨を変えない範囲で字句の加筆・修正を行なった。

・2023/05/03 一部の記述の誤りを訂正し、文章全体に対して趣旨を変えない範囲で字句の加筆・修正を行なった。